6月 <月主題> 不思議

<月目標>

 ・神様が創られた自然の不思議さに目をとめ、関心をもつ。

 ・いろいろなものを使って遊び、興味や関心が広がる。

 ・生活の中で予測したり、試したりする。

 

薫風の中、晴天続きで各週末の屋外活動にはもってこいの良い気候を迎えています。

朝夕と日中の気温差で、ややもすると夏風邪か? と思うような症状になり、発熱する可能性もあります。どうぞ、体感による寒暖をそれぞれが判断できるように。「暑いね。汗が出ているから拭きなさい。」「涼しくなってきたから・・・と着替えなさい。」など言葉にしてお子さんに伝えていくように。それを受けて子ども自身が面倒がらずに気候・気温に合わせて融通・対応して、自分の身体は自分で守り、予防にも繋げられる感じる力・判断する力が備わりますように。さて、早くも今年も5ヶ月が過ぎ、入園・進級して丸2ヶ月が過ぎました。

 いま、一番良い季節であり思いっきり遊べる楽しい時期かと思います。きっとそんな風に思って毎日元気に登園してきてくださること、送迎して下さることに感謝申し上げます。

この界隈での自然との関わりは、本当に恵まれていると思います。月曜日の献金礼拝での聖書のお話が、天地創造に始まり、人間の創造(アダムさんとエバさん)からエデンの園での出来事(原罪)、さらに二人はその園を追放されてしまったところまで進みました。これからエバは産みの苦しみを体験し、カインとアベルという二人の兄弟の話へと続きます。子ども達が「不思議」と感じること。一般的に「不思議」は至る所にあり、子ども達は「なんで??」「なんで?」の世界から始まりますね。皆様も子育てでご経験済みでしょう。そのあと、この集団に入って、他園では経験しない「なんで?」を神様のお話を通して気づいているか、気づいていないか、信じているから不思議でもないかもしれない。そんな思いを持って、はたと気がつけば「すごい!」に繋がるのが神様のお話なのではないかと思います。子ども達の心には、神様の凄さが自然に入り、そこから自分で見つけた不思議へと探究心を働かせていきます。宇宙(空)・地面(木・草花)と水(水を必要とする生き物)・そして、虫・哺乳類等…そして人間。毎日、子ども達が登降園の道すがら目にするもの全てが「不思議」に繋がりますね。葉っぱ一枚、小さな蟻一匹、敵を察知したら丸くなる丸虫(ダンゴムシ)、子供達にとっては全てが大切な教材です。気がつき、考え、知りたくなるという大切な命あるものなのです。時には命が犠牲になることも。まずは、この自然界からの不思議を満喫させてあげてください。そして、大人も一緒に気づき、考え、調べてみることも必要でしょう。微生物繁殖の季節にも突入。大変!!清潔に保つことも忘れずに。

5月<月主題>見つける

<月目標>

 ・聖書のお話を聞いたり、聖歌を歌う。

 ・気に入った場所や遊具が見つかる。

 ・春の自然にふれて親しみを持ち遊ぶ。

 ・自分の気持ちや気づいたことを身近な人に伝えようとする。

 

 4月から5月へ。たくさんの花々が咲き乱れ、次々に咲き誇る花に素晴らしい息吹を感じます。そして今、その花々を包んできた幹からすごい力を持って緑色が溢れ出てきています。まさしく子ども達の「おおきくなったよ!」との思いと同じように思います。この時期に、この新しい出会い、新しい命の表れに、新学期が与えられている日本に深い意味があるように思います。それぞれの心と神様が創造された様々な命に出会うことが、さらに心の奥深くに関わり、気持ちを高め、身も心も踊り出すように思えるからです。そして、神様からの美しい風景、自然を通して今まで眠っていた奥にある命の紡ぎ、私たちの目には見えないけれど、そこに大きな働き、命の育みがあることを感じずにはいられません。では、子ども達にとって、目に見えないものがどうして感じられるようになれるのでしょうか。難しいですね。でも、この園においてすでに月曜日の礼拝の聖話において、日々のお礼拝において、小さいお手てを組み合わせて「ありがとう」を毎日繰り返す中で、子ども達の心には、既に「みえないもの」が宿り始めているのではないかと思います。神様が創造された、空にあるもの(太陽・月・ほし・雲・雨…)、地の命あるもの(土・水にまつわるもの・木(樹)・草花等々)の不思議を通し、そして毎朝、礼拝堂玄関から登園することで、真正面に目にする十字架(神様の印と伝えています)に「おはようございます」と手を合わせることにより、そこには、神様の、見えないけれども私たちをいつも守って下さっている方がそばに居て下さるのだよという安心感が感じられるようになってくるのではないでしょうか。そして、そのように感じられる、そのように思えるという「心」は、今までそれぞれの家庭で大切にされ、ご両親をはじめ、ご家族のみんなから愛されてきたことの証なのだと思います。目には見えないものをすでにしっかり心に留めておられるということなのでしょうね。人を信じる、信じられる、またありがとうと思えることの一番大切なことを私たちもしっかり認識し、一人一人の子ども達と関わらせて頂きたいと思っております。そして5月には、神様が私たち人間にも命を与えてくださるという創造のお話へと繋ぎます。愛ある信頼関係に感謝いたしましょう。

4月 <月主題>出会う

<月目標>

 ・祈りを通して神様と出会う。

 ・保育者に温かく受け入れられ、安心して過ごす。

 ・保育者と保護者が信頼関係を築く。

 

ご入園・ご進級おめでとうございます。奇麗な桜花の満開で迎えた2017年度。

子ども達44人(+pre-pre6人)とそのご家族、そして教職員10名で、今年はどんな色で聖マリア幼稚園のキャンバスが彩られていくのでしょうか。子ども達との毎日の生活はドキドキする事はあっても、基本、楽しいものでなければなりませんね。また、それぞれの保護者の方々が、この園に大切なお子さんをお預けくださったことへの感謝を申し上げるとともに、私たちは日々子ども達と関わり、それぞれのお子さんの大切な個を見逃さずに、様々な経験を積み重ねて成長していただけるように心したいと考えています。入園までのそれぞれの育ちの環境を把握し、ご両親から、さらにはご先祖様から受け継がれた大切な「いのち」の伝授を傷つけることなく、神様から授かった無償の「愛」を、賜物を、そして一人として同じではない宝物を大切にさせていただくということです。私たちに与えられたかけがえのないものを、心も体も磨き育み、一人一人を見つめて行けるように努力を重ねて参りたいと思っています。この1年を通して、園での様々な願いがあります。当園の幼児教育を通して「こんなお子さんになって欲しいなあ」と。しかし、それは、それぞれのご家庭のお考えの上に立ち、子どもさんの「今」を大切にしなければならないことだと思っています。まずは、この場がお子さんの、また保護者の方々の「居場所」となり、「安心して過ごせる場」でなければならないでしょう。私たちにはその責任があります。そして、そこには、神様がおられることを知ること。お祈りを通して子ども達も保護者の方々にも神様を感じていただくこと。これは、この聖マリア幼稚園に与えられた大切なお恵みだと思います。見えない神様からのお恵みを幼児教育の中に生かさねばなりません。まずは「おはようございます」のご挨拶を交わすことで、心を通わせお互いを受け入れる信頼関係を築いていきたいと思っています。そこに大切な人が在ることを意識して。この一年も、当園の理念、方針にご理解賜り、ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

月主題:希望

月目標:* 神様のお守りの中で大きくなったことを感謝し、安心と希望を持って

     歩みを進める。

    *友達と知恵や力を出し合いながら、工夫して遊ぶ。

    *ともに過ごしてきた仲間をかけがえのない存在であると感じる。

 

 今日から3月。いろんな木々に可愛い新芽がつき始めました。お日様も明るくなり、もう春は足元まできている気配が感じられますね。いよいよ卒園・進級が近づいてきました。昨年4月の頃を振り返って下さると本当に子ども達は大きくなりました。それぞれに心身共の成長を遂げています。このそれぞれにということがとても良い響きだと思われませんか? 先日の「春のつどい」では、緊張し気持ちが押しつぶされそうになるお子さんや、練習が辛い、しんどいと思ったお子さんもあったでしょう。でも、子供達は「やりきった」と思えば、即楽しさに変えられるのです。そして自信を持って、次のステージへと経験を積んでいきます。本当にみんなよく頑張りました。一人一人がよく物語を理解し、筋道を把握して集中し、しっかりとお客様方に「満足感」、「すごいなあ」「よく頑張れるね」をお与えしたことでしょう。

各クラス・男女そしてひとりひとりがこんなにも成長できるんだと改めて考えさせられました。生まれ持った園児一人一人の賜物が幼稚園に入園するまでは360度の方角に向いていたかもしれないのに、集団という場に於いて一つの目標・目的に向って知恵を出し、力を出し、協力し、助けてあげようと相談し、手を差し伸べるその姿は、何にも代えがたい子ども達の大きな賜物となって体得されています。自然にしてあげようとする気持ちが育っていることで、この園の教育の大きな意義を見出します。遊びを通してまた大小の関係性の中でお互いを見届けているからこそ、そして様々な機会が自由にまた、設定された中で得られることを通してこのような「心」が育まれていることを自負いたします。子どもたちの素晴らしさ、親御さんの愛、そして先生たちのキャリアの重なりである事はどこからも指を指されるものではありません。特に卒園前の緑組にとり、前途洋々のそれぞれが「希望」を持って前進していくためにも、この園で触れ合ったお友達、教えてもらった先生、お友達のご家族との出会い、そして、自分自身で経験・体験してきた得意なこと、ちょっと得意でないことにも最後は「楽しかった」と思えるような事柄に変化していった事は、これからの長い学校生活の節目での「心の土台」となって欲しいですし、頑張ろうと思う気概にもなり、何があってもへこたれないんだ!と思って欲しいものです。輝く希望の道を歩む時、必ずや神様のお導きがあることを信じましょうね。

2月:信頼

【月目標】

 *神様が寒さの中でも守られているいのちを知る。

 *繰り返し取り組む中で、子どもなりの「なるほど」ということを見つけたり、コツ

  をつかんだりする。

 *友達と共通のイメージをもち、伝えあったり、話し合ったりしながら遊びを

  作り出す。

 *お互いの違いを認めつつ、助け合える喜びを感じる。 

 1月の半ばの大雪。日曜日の子ども達の楽しげな雪と戯れる姿を思い浮かべながら日を過ごしてきた1月。例年のようにお餅つきの準備も当日も、ご両親のお世話になり子供たちも元気に楽しく、美味しく過ごせて良かったなあと思ったのも束の間、あのインフルエンザがやってきました。本園の園児数からすれば、もっと早くに休園措置が必要だったのですが、代休明けであったことや診断のご連絡を受ける時間を要したことで2日間のみの決断に至りました。短い3学期の2日間はとっても貴重ですね。しかし、それがピンポイントの時期であることも致し方ありません。短い学期だからこそ、子ども達の成長における吸収量がUPされているからこそ、様々な内容が1、2学期にプラスαされて凝縮して体得できるのかもしれません。最終の「春の集い」迄時間が足りるかな? と緊張していてもやり遂げることができるのですね。その年々の子ども達が取り組めることを私たちも考慮していますが、自分達自らがしっかりと取り組みたいと思える自覚が備わってきているのでしょう。一人一人が発するお互いの言葉に耳を貸し、頷き、認めあう。時には自分の意見もぶつけ合う。そして繰り返し話し合う、伝え合うと子どもたちがお互いに「なるほど」と感じ入り、そんな時にはこうすれば良いのかという「コツ」もつかめるようになるのですね。コツをつかむということは、技術だけではありません。なるほどと思うことは、人の意見を聴いたり、説明を聴いたりすることで得られることも多いはずです。そして、それが同級生だけでなく、異年齢の中で育ちあう中でより多くの機会や経験を得ることができるのではないでしょうか。2月の終わりにご覧いただく「春の集い」はこの園でしか味わえない子どもたちの大好きな劇ごっこの2回目なのです。年に2回も劇ごっこ? だから良いのです。(先生は大変?ですが:先生の勉強になることも事実)どうぞお楽しみに。そして冬から春へ。4つの節分で残っているのが冬から春の節分。神様の偉業の中で、私たちが一番解る命の芽吹きだからなのではないでしょうか。じっとじっと待っていた寒い日々の中で命が繋がれ“時”を待っています。子どもたちの大きくなりたい“時”もすぐそこですね。

1月:協同

【月目標】

 *神が与えてくださっている賜物を互いに生かして生活する。

 *自分の興味ある遊びに深く関わる。

 *友達の思いや考えに気づき、それを受け入れる。

 *健康に過ごすための生活習慣を身につける。

 

 新年明けましておめでとうございます。温かな年末年始を過ごしましたね。年末の大掃除から新年の初詣。子ども達にとってはXmasプレゼントや年始のお年玉。きっともらってばかりの嬉しい冬休みだったのでしょう。年末には思わぬ香西で家を失った方々、駐車場5階からの転落事故、年始にはトルコでの発砲事件等々。私たちには無縁のことのようですが、その方々に思いを寄せ祈りましょう。皆様にとり、良い一年となりますようお祈りいたします。

 さて、2学期の終業の日。子ども達、特に赤組と緑組に宿題を出しました。時制に関することです。残り少なくなったカレンダーを元に、201✕年の次は? 平成何年? 来年の干支のリーダーは? 今年はどの動物がリーダーっだった? 十二支(このことを干支っていうの)にはどんな動物がいる? 「あけましておめでとうってご挨拶するけれど、ドア(戸)をガラガラって開けるのとは違うねん」と。見えない時の線を越える。(今年と来年の見えないドアを開ける)アメリカではカウントダウンとともに1・2の3でジャンプして、昨年を飛び越えて新年を迎えます。日本はとても難しいと思います。西暦・元号・十二支一つの事柄をとっても様々な表現方法がありますから。そこには、日本の、京都の文化がありますから。「おせち」もそうですね。他の国の人から言わせれば、毎日同じものを食べるってありえない。一つ一つに込められた伝承がありつつも店舗が開店していなかった時代、女性が毎回「おさんどん」をしなくても良い、家族の和・健康を考えての文化の大切さだったのでしょう。今や育メン、新年からの店舗開店、部屋には暖房があり「おせち」も冷所へ・・・。と様々な生活の変化を考えるとその継承には大変な難しさを覚えます。子ども達の遊びも凧揚げ、羽根つき、かるた、トランプ等々。伝承とされた子ども文化の遊びを、果たしてどれほどの子ども達がこの中の一つでも経験しているのでしょうか。今を生きる子ども達にとり、大きく変化している生活の流れの中で、何が大切? 何を重視?して子ども達に経験して欲しいのか、生活全般に目を凝らして、改めて考えて行かねばならないと考えています。神様から頂いた命を基とし、心身ともの成長を見据えて、この一年も、私たちは及ばずながら心を込めてお子さんの育ちをお助けできればと考えています。今年も保護者の皆様との協同作業(連携)を宜しくお願い申し上げます。

12月:喜び

【月目標】

 *クリスマスの意味を知り、待ち、共に祝う。

 *心を合わせて表現することを喜ぶ。

 *社会や世界のできごとに関心をもち、自分たちにできることを考える。 

 

 季節は確実に冬に向かっているはずなのに、あまりの気温の上下に人間の体調のみではなく、木々も色付こうか散り落ちようかと戸惑いがあるのではないかと思うくらいのものですね。自然の営みが地球の温暖化によりかなりの狂いを生じ、先日の東京の54年ぶりの雪、観測史上初の積雪もその影響とは、本当に驚かされました。そんな季節の移り変わりの中、感謝祭のあとの10日間。お料理教室・慰問・お散歩・クリスマスの下準備etc.あっと言う間に毎日が過ぎていき、27日(日)のアドヴェント初日をむかえました。その初日、お父様方を中心にした夜のコーラスレッスンが開始され、2時間もの間、真剣な練習が繰り返されました。ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 

 さて、この聖マリア幼稚園においてのクリスマスは、そのすべての人にとって、それぞれの意味を見出し、歌を通し、言葉を通してその本当の意味をお知り下さっていることと思います。そして、神様に命をいただき、日々元気に過ごしていることのその当たり前に今一度感謝してみたいと思います。少子化と言われながらも新しい命を授かり、誕生し、家族や社会の一員となる新しい命。その成長を慈しみ、仕事の成功を喜び、出世によって喜びを称え合う方々。一方では、その普通のことと思えることが当たり前に得られず、心に悩みを、胸を張って前向きになれない方も大勢おられることでしょう。天変地異によるもの、予期せぬことに出遭った方(事件・事故)等。私たちの近しい日本国内のみではなく、今や世界の隅々からの情報が手元で受け取れることを見聞きして、嬉しいことや心配なことに対して、私たちは何ができるのでしょうか。何をしてあげようと考えれば良いのでしょうか。それを今、様々なことを見本に、学んでいこうとしている子どもたちにどのような価値観を示すことができるのでしょうか。それぞれのご家庭の価値観にお任せします。が、幼稚園で子どもたちに伝えていることは、「おいのりしましょう」と「良いことをしましょう」幼い子ども達のごく近い関係の人に、ごく近い場所の方に焦点を当てていくことから次第に世界を広げ、実際の考え・価値観を実行することへと繋がってほしいと思います。それが神様から頂いた命を大切にし、アドヴェントというこの機会に感じ、考え、神様のお一人児のお誕生を待ち、喜び、お祝いすることにつながると嬉しいですね。