11月:月主題『一緒に』

月目標:①豊かな秋の実りを喜び、神様に感謝する。

     ② アイディアを出し合ったり、相談し合い、イメージを共有しながら遊ぶ。

     ③ いろいろな人の働きに心を向ける。

 

 京都の三方にある山々。大文字山の如意ヶ嶽・松ヶ崎の万灯籠山など、五山の送り火で知られている山々や比叡山は、次第に色鮮やかな赤や黄色が山麓の裾模様と化してきています。温暖化と言われ始めてからは、なかなか色づきが悪くなっていたように思います。綺麗になり始めている自然の中をいっぱいお散歩に連れて行ってあげたいのに雨。もう少し我慢して綺麗な落ち葉の頃に行きましょう。 

 さて、11月は感謝祭。キリスト教のお祭りですが、主にアメリカとカナダでお祝いされている収穫感謝祭です。イギリスから米MA州のプリマスに移民した人々の初めての収穫を神様に感謝したことから始まり、最初は食事を頂くことより神様に感謝することが主だったとのことです。今も、プリマスへ行くとその当時を再現したスポットがあります。日本でも、今のような生活スタイルとは大きくかけ離れ、動きにくそうな服装で畑仕事や鶏の世話などがよくできたものだと思いますね。しかし、私たち町に住む者は、実際に畑仕事や、たんぼでのお米つくり、私たちの栄養になってくれている動物のお世話など、なかなか出来ることではありませんね。お店へ行くとぶどうって、栗って高いね。マグロもイクラもお高いね。じゃ、自分で収穫してごらん!と言われれば、とても無理な話ですね。こうして毎日元気に遊び、働き、命を続けさせていただけている。私たちが口にする栄養は、どれひとつとして無駄にはできないものなのです。それらにより味覚を感じ、美味しいと思えば、自ずと「ありがとう」の気持ちになれるのではないでしょうか。子ども達に好き嫌いがあっても、幼稚園なら食べてくるとよく保護者の方はおっしゃいます。だって、そこには同じように命を与えられたお友達がいるんです。同じ場で共通の話題を持ち、あるいは、それぞれの経験に基づいたお互いに理解のしあえるお話が飛び交い、「楽しい」と感じられるのですから。みんなと一緒だからです。人間って勝手である時は、みんなと一緒にいたいと思い、ある時は一人になりたいと思うのですね。動物によっては群れをなす者と、生まれて以来単独行動をするのが習性である者と。でも人間はいくら一人にと思ってもず〜〜っと一人では過ごせないのです。そこに「感謝」が生まれるのではないでしょうか。幼い時から、「一緒」という人との関係をしっかりいろいろ考えていかねばなりません。そして心を通わせなくてはなりません。大人も子どももです。心を通わすには言葉での表現、お互いを理解してイメージを持つ、お互いを受け入れることなのではないでしょうか。私たちの周りには直接・間接に触れ合う人々があります。それは一緒にいるのですね。喧嘩もすれば許しあうことも。何て素敵なことでしょう。「感謝祭」にはまずいろんな人々との触れ合いを思いながら祈りを共にしたいと思います。